第5回:療養中の転倒・転落について

田栗 田栗
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ジーアイシーの田栗です。

第4回目は、”療養中の転倒・転落”についてです。

転倒・転落の要因は様々

”したい”ことと”できる”ことのギャップ

入院前とボディイメージが異なる場合に、入院日数と関連し入院当日、
1日目などギャップを受け入れられない場合に転倒・転落が多く発生している。
「排泄行動」は生まれて物心がついてからずっと自らトイレに行き、誰にも見られず排泄しており、
人間の基本的欲求として痴呆などがあっても同様であるため、
無理をして転倒・転落につながるケースが多い。

薬剤と転倒・転落

薬剤は疾患に対しては非常に効果的ではありますが、微妙なバランスの上に日常生活活動が維持されている高齢者にとってはバランスを崩す可能性もあり、多くの薬剤は転倒・転落リスクを増す要因の1つでもあります。

転倒リスクを増す薬剤

薬剤の種類 リスクをもたらす副作用
筋弛緩剤、抗不安薬 脱力、筋緊張低下
抗不安薬、睡眠薬、NSAIDs、抗てんかん薬、麻薬、非麻薬性鎮痛剤、抗がん剤 ふらつき、めまい
降圧剤、利尿剤、抗うつ剤、向精神薬(睡眠薬除く) 失神・起立性低血圧
抗パーキンソン薬、ジギタリス製剤、麻薬、H2桔抗剤、β遮断薬、抗がん剤 せん妄状態
抗コリン薬、抗てんかん薬 視力障害
睡眠薬、抗不安薬、抗てんかん薬、抗ヒスタミン剤、血糖降下剤、麻薬、非麻薬性鎮痛剤 眠気、覚醒水準の低下(集中力・注意力の低下)
向精神薬、抗うつ剤、制吐薬、胃腸機能調整薬 パーキンソン様症状

「転倒」の記載がある薬剤

薬剤添付文書に副作用として「転倒」の記載があるもには以下の様なものなどがあります。

  • アリセプト(抗アルツハイマー型認知症薬)
  • コムタン、ビ・シフロール(抗パーキンソン薬)
  • ジブレキサン(抗精神病薬)
  • ハルシオン(睡眠薬)
  • マイスタン(抗てんかん薬)
  • ギャバロン髄注(まひ緩和薬)
  • ヒュミラ(抗リウマチ薬)

療養中の転倒・転落の発生状況

医療現場での事故発生状況はというと、医療事故情報収集等事業平成27年年報(事故事例報告医療機関:477)によると2015年で発生した医療事故は3,654件その内、”療養上の世話”が1,301件(35.6%)ともっとも多く発生しています。2番目は”治療・処置”で1,109件(30.4%)となっています。事故の内容を見ると、転倒・転落が793件と”療養上の世話”の60%、全体の21%程度を占めています。また、それらの転倒・転落事故の程度は死亡・障害残存の可能性がある事例も80件発生しています。



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